139.壬生の町家
139.壬生の町家 | |
(株)船田建設 | |
新子建築研究所 新子 博司 |
【建築家コメント】
計画は1階を店舗(染色作業場)、2階が住居の併用住宅で、敷地は仏光寺通りに面し北アプローチとなる。
1階の店舗と奥の図書室の間に中庭を設けて、採光と通風を図り、又作業空間の快適性も求めた。
この中庭の位置は、東側では東南に接近したマンション(3階)の影響を受けるが、現状では西側からの採光、日当たりについては東より比較的良いと考えた。
2階玄関アプローチは、1階のモダン和風の雰囲気と違和感がいように目隠し格子や木製風扉(防火扉である為)など可能な限りの「和」の要素を取り入れる。
リビング・ダイニングのスペースは京間で13帖大であるが、和室とサンルームをオープンにすると約21帖大の空間となる。
サンルームの窓を大きくとり、更にトップライトを設けて明るく広がりのある、そして緑スペースと風通しの利く開放的な「アジアン風」の空間が狙いである。
【コーディネーターのコメント】
初めてお会いしたのは、相談会での席でした。建築家もアイデアを競って、工務店も競争入札
の仕組みが良い!と褒めていただきました。お施主様もご商売をされているので、そのポイントは
すぐに公正であると判断していただけたのでしょう。
京都の町家の特色である、職住一体の建物を継承し、1階は和装関係の仕事場、2階からはお住
まいと別れています。
1階はご主人の希望を最大限に、お住まいの上階は奥さまのご希望を最大限にと、仲の良いご夫婦
らしく見事に棲み分けされてご意見していただきました。
おかげさまで、設計、施工もスムーズに進めることができました。
居間の居心地がいいからお酒がすすむとおっしゃっていただきましたが、お体に差し支えのなきよう
お願いしますね、ご主人。
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エスティ アーキテクツ
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井上久実設計室
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Seki and Associates
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円満字建築事務所