京都の注文住宅
京都の注文住宅を考える。
京都で注文住宅を建てようとすると、他の地域に比べ選択肢が少ないようです。
と言うのも、市内での土地の形状が既存のハウスメーカーの規格に合いにくいというのが一つの理由です。
もう一つは、京都市内の多くの地域で、施行された景観条例によるものです。
京都での建物は出来るだけ和風を目指す条例ですので、ヨーロッパ調のデザインのハウスメーカーさんは元々仕事がしにくい土地でしょうが、ほぼ建築が不可能になりました。
建築家との家創りを仕事としている私共も、影響は出ています。
屋根は基本的には勾配のある屋根しか認められませんし、屋根の色や、外壁の色にも規制があります。
この条例には賛否両論ありますが、個人的には大賛成です。
ただし、もっと早くに制定されていればという思いは強いです。
私の母の実家は西陣の真ん中、西陣織の中心地です。
私が小さかった頃通りを歩くとあちこちから織機の音が聞こえていました。
大きなビルも少なく、普通に町家が軒を連ねていました。
それがある日、大きな住宅の後地に、雑誌でしか見たことのない様な新興住宅地と同じデザイン(どこの国?と思うようなデザイン)の家が!
しかもミニ開発と言われるもので、以前の1つの敷地に3階建てが6軒も
いくら需要があるとはいえ、周りの景観を全く考えないのは好きではありません。
今後このようなことは出来なくなりました。
数十年後、京都の街がどの様に変わっているか?
それは、これから建物を建てる側の意識も試される事になります。
世界に誇れる京都の町並みであってほしいと願います。
また、そうなるよう少しでも力添えできればと思います。
家escort
山田章人